The Hard Thing About Hard Things
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The Hard Thing About Hard Things: Building a Business When There Are No Easy Answers
2014
ホロウィッツ:会社の経営が行き詰まり、社員をどうしてもレイオフせざるを得なくなったら、CEOはそのとおり正直に伝える必要があります。その際に重要なのは、この事態はCEOの責任であり、CEOの判断の誤りから生じたのだと認め、そう語ることです。
ホロウィッツ:ひとつの例をお話しましょう。リンカーンが南北戦争の終結直前に、ゲティスバーグで演説したことは有名です。これはたいへん短い演説で、読み上げるとわずか2分程度の分量しかありません。南北戦争は、アメリカ史上もっとも激しく被害も大きい戦いでした。しかし当時の人々の南北戦争に対する認識は政治的、経済的なものだったんです。 ところがリンカーンは、ゲティスバーグで「この戦争は『すべての人々は平等に創られている』という神聖な理念を守るための戦いだった」と述べました。これによって「自分たちは何のために命を賭けたのか」ということに対する認識が、根本的に改められたのです。
レイオフの話にしては大げさだと思うかもしれませんが、決してそんなことはありません。レイオフされる側に立てば、人生の一大事なんです。CEOの判断の誤りが、自分自身のレイオフという事態を招いたのであれば、それをCEOがはっきり認めねばならないのです。経営上の判断の誤りは十分にまずいことですが、うそをついて社員の信頼を失ったら、それはもっと取り返しがつかないことになるのです。
第1章 妻のフェリシア、パートナーのマーク・アンドリーセンと出会う
第2章 生き残ってやる
第3章 直感を信じる
第4章 物事がうまくいかなくなるとき
第5章 人、製品、利益を大切にする――この順番で
第6章 事業継続に必須な要素
第7章 やるべきことに全力で集中する
第8章 起業家のための第一法則
第9章 わが人生の始まりの終わり
謝辞
訳者あとがき